前回はパソコンデスクを日曜大工で組み立てましたが、実はパーツさえ揃えればパソコン本体を自作することだって可能です。
以下はかんたんな手順ですが、どのような用途をめざすか、スペックをどの程度の高さに設定するか、などに応じていろいろとカスタマイズが楽しめるのも、自作パソコンの醍醐味といえます。
自作パソコンに必要なパーツ
パソコンを自作するために最低限必要と思われるパーツは次のとおりです。もちろんこれは最低限ですので、用途によってはさらに多くのパーツを接続したほうがよいこともあります。
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筐体(きょうたい) パソコンの外側の箱のことをいいます。内部にマザーボードや電源、ドライブなどさまざまなパーツを収納するとともに、外部からのダメージがないよう保護しています。 |
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CPU パソコンの頭脳ともいえる中央演算装置です。データの計算・処理を高速で行いますが、その性能の良し悪しがパソコンの性能に直結するといってもいいでしょぅ。 |
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メモリ 作業中のデータを一時的に記憶しておく装置です。容量が大きいほど複数のソフトやタブを並行処理できるので、パソコンの動作が快適になります。 |
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ハードディスクドライブ 写真や動画、文書、ソフトなどのさまざまなデータを長期間保存する場所です。最近では機能はおおむね同じですが仕組みが異なるSSDが用いられることも多くなっています。 |
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CD-ROMドライブ コンパクトディスク(CD)を読み取る装置です。音楽CDやソフトの読み込みに使いますが、最近ではこの装置を使わずにUSBメモリなどの別の媒体を使うことも多くなりました。 |
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マザーボード パソコンのすべての部品を接続する基盤です。CPU、メモリ、ハードディスクなどのストレージ、グラフィックボードなどをつないでいます。 |
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グラフィックボード 映像を処理してモニタの画面に表示するための装置です。マザーボードだけでもモニタへの表示が可能ですが、ゲームや動画編集をするならこのパーツが必須です。 |
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モニタ パソコンの内部で処理された映像を外部に映す画面のことです。作業内容や動画、ゲームなどすべての視覚的情報がここに表示されます。 |
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キーボード 文字の入力や操作をする装置です。パソコンへの命令や文章などを打ち込むために使います。 |
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マウス 画面上のカーソルを操作する入力装置です。クリックやドラッグでソフトやファイルを自由に扱うことができます。 |
自作パソコンの組み立て方
上記のパーツを組み立てることによって、オリジナルのパソコンができあがります。
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マザーボードにCPUを装着します。マザーボードに付いているレバーを開け、ソケットに向きを合わせて置くだけです。その上からCPUファンを取り付けます。 |
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メモリをスロットに差し込みます。カチッと音がするまでメモリを押し込むと、両端のツメが自動的にロックされ、メモリが固定されます。なお、CPUファンが大きすぎてじゃまな場合は、このメモリ設置を先に行います。 |
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ハードディスクやCD-ROMドライブといったストレージを筐体にネジ止めし、ケーブルをマザーボードに接続します。ストレージには3.5インチ、5インチのようにサイズの違いがあるため、そのままベイ(設置場所)に固定できない場合は、サイズを変換できるマウンタが必要です。 |
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マザーボードを筐体内部に取り付けます。筐体内部にスペーサー(支柱)を装着し、その上にマザーボードをネジ止めするかたちになります。 |
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24ピン(メイン)、8ピン(CPU用)ケーブルなどのさまざまなケーブルをマザーボードに接続します。これにより各パーツに電源が供給されます。 |
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マザーボードにグラフィックボードを装着します。所定のスロットに差し込み、ネジで固定します。 |
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筐体のふたを閉じ、電源・モニタ・キーボード・マウスなどの外部のケーブルを接続します。 |
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組み上がったパソコンをテスト起動し、モニタにBIOS画面が映るかどうか確認します。できればOSをインストールして完了です。 |
パソコン自作にあたっての注意点とは
以上がパソコンの自作に必要なパーツと組み立てる手順ですが、実際に自作する前にいくつか注意しておきたい点があります。
たとえば静電気ですが、パソコンのような精密機器ではパーツが破損する原因になることがありますので、帯電防止用のリストバンドを装着して作業をするか、または作業前に金属にさわって体の静電気を放電するといった配慮が求められます。
また、せっかく組み立てたのにパソコンが動作しない場合、多くはケーブルの差し間違いのような単純ミスが原因だったりもします。マザーボードに説明書がついていれば、今一度よく読み返して、間違ったコネクタに接続していないかどうかチェックしましょう。
それでもなお動作しない場合、たとえばマザーボードとCPUの規格やメモリの規格が合わないといったパーツ同士の相性問題が関連している可能性があります。