滋養たっぷりの韓国料理の代表といえば、参鶏湯(サムゲタン)の名がまず挙げられるでしょう。
本場のものは薬膳料理の一種で、丸鶏の腹に高麗人参やナツメ、銀杏、しょうがなどを詰め、長時間にわたって煮込むことにより、もち米にエキスを存分に染み込ませるのが特色です。
もちろん日本国内ではこうした食材の確保自体が容易ではありませんし、手間もかかりすぎますので、何とか時短で似たような風味を出せないかと考えたのが、以下のようなレシピです。
手近なものでも十分な食材
以下はカンタンに手に入る食材ですが、今回の料理では十分な役割を果たします。
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サラダチキン 丸鶏1羽分は難しいとしても、意外とボリュームのあるサラダチキンの購入は容易なはずです。サラダチキンであれば生の鶏肉とは違って、本物に近いホロホロ感も味わえます。 |
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しょうが 皮付きのままスライスしたものを1ないし2かけらくらい入れておくと風味が出ます。なければチューブ入りのおろししょうがなどで代用も可能です。 |
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長ネギ においが強く仏教に由来の精進料理では避けられる食材ですが、逆に活力を得たい場合には最適な食材です。かぜを引いた際にもよく用います。 |
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塩コショウ 味を整えるのに欠かせない調味料です。味見をしながら適量を投入します。粒コショウが利用できればより本格的な雰囲気になります。 |
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鶏ガラスープの素 スープのベースとなる味わいはこの鶏ガラスープの素で確保します。ひと瓶購入しておくといろいろな料理に応用できるのでたいへん便利です。 |
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おろしにんにく チューブ入りまたは瓶詰めのおろしにんにくがあれば、小さじ1杯分くらいをスープに溶け込ませます。もちろん生のにんにく1かけらでもOKです。 |
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ご飯 もち米ではなくふつうのうるち米で十分です。茶わんに軽く1杯分くらいがよいでしょう。あまり多いとスープが足りなくなってしまいます。 |
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水 1人分であれば180ccくらいをスープの素や他の食材とともに煮立たせます。 |
そのほかにもたとえばキノコ、にんじん、昆布などの食材でかさ増しをしてもよいでしょう。
参鶏湯風スープご飯のつくり方
1️⃣鍋にスープを作る
鍋に水と鶏ガラスープの素、しょうが、ネギを入れて中火にかけ、沸騰するまで2,3分ほど待ちます。
2️⃣ご飯を加える
沸騰したら、ご飯を加えて軽くほぐし、弱火から中火くらいの火加減でさらに3分ほど煮ると、本物の参鶏湯のような独特のとろみが出ます。
逆に固いご飯のほうが好きな場合は、ここでご飯を投入せずに、逆に最後の段階でスープをご飯にかける方法のほうがよいでしょう。
3️⃣サラダチキンを入れる
サラダチキンを手で裂いて加え、さらに2、3分煮込みます。丸鶏感を出したい場合は、プレーンのサラダチキンをまるごと投入しても面白いかもしれません。
4️⃣味を整える
塩・コショウで味を整えます。お好みで白ごまや粒コショウを加えたり、ごま油をちょっとだけ垂らしても風味が増します。
5️⃣盛り付けて完成!
器に盛りつければ参鶏湯風のスープご飯が完成です!
料理をする上でのポイント
時短料理でも工夫しだいで本物に近い味わいになります。
ネギやしょうがは多めに入れておくと、体がポカポカして、疲れているときの体力回復にぴったりです。
より薬膳料理に近づけたいのであれば、ナツメやクコの実などの食材を探して入れるのもOKですし、意外なところでは栗なども本場の料理に入っていたりします。