「また天井裏で音がする……」
そんなとき、ふと「我が家はネスミに好かれているのかも?」と考えてしまうことはないでしょう。
実は「ネズミが住みつきやすい家」にはいくつかの共通点があります。
この記事では、これまでの経験や実例をもとに、「ネズミが住みつきやすい家」の特徴や典型的なシチュエーションをご紹介します。
古い木造住宅・築年数が長い家は侵入されやすい
ネズミは木材や石膏ボードなど、柔らかい建材をかじって穴を開けられるため、特に耐用年数を過ぎた築20年以上の住宅は要注意です。
こうした住宅であれば、そろそろ軒天や屋根、外壁、通気口を覆う金網などが劣化して、ネズミが侵入できるような小さな穴ができているころかと思います。エアコンの配管穴をふさいでいるパテの剥離なども、ネズミが付け入るすきとなります。
ハツカネズミであれば1センチ、クマネズミなら2センチほどの穴があれば、容易に屋内に侵入できてしまいます。
食べ物の管理が甘いとエサ場になる
ネズミは嗅覚が鋭く、食品のニオイにも敏感です。ニオイと食料のある家には、呼ばれもしないのにネズミが寄ってきます。
たとえば、生ゴミをキッチンの三角コーナーに置きっぱなしにしている、お菓子や穀物を薄い袋のまま大量に収納している、犬猫のペットフードの袋を開けたままにしている、などの状況がある場合には、すみやかな改善が必要です。
不用品が整理されていないと巣作りに利用される
ネズミは狭くて暗い、静かな場所を巣にします。そして、近くにある木の葉やわら、布切れなどを集めて巣材として利用します。
したがって、物置やガレージ、押入などに不用品を大量に収納したままにしておくと、これら巣材にして巣を作ることがあります。天井裏や壁の間にある断熱材なども、ネズミにとってはかっこうの巣材であり、よく切れる前歯で小さく噛み切って巣に運びますので、家がボロボロにされてしまいます。
人の出入りがないところにネズミが住みつく
ネズミは夜行性で、人の活動が止まった夜間から深夜にかけて活発に動き出します。そのいっぽうで、人間の気配には敏感で、警戒心も強いのが特徴です。
したがって、たとえば夜間に家が無人になる、仕事で忙しく在宅時間が短い、などの事情がある場合には、ネズミにとって安全な場所と認識され、巣を作られてしまうことがあります。季節的にしか利用せず、ふだんは人がいない別荘や作業場なども同様です。
隣家でリフォーム・解体工事をする場合は要注意
隣家でリフォームや解体工事をするタイミングで、なぜか自宅のネズミ被害が発生するようになったという事例がよくみられます。かくいうわたしも、隣家のリフォームがきっかけでネズミの侵入に遭い、長い期間にわたってネズミとのたたかいを余儀なくされました。
リフォームや解体工事とネズミ被害との因果関係はよくわかっていませんが、ネズミが人間の気配がない静かな場所を好むことを考えると、やはり工事の騒音・振動で安住の地を奪われたネズミたちが、大挙して移動してきた可能性は否定できません。